オフショア企業は、大規模な中国を拠点とする企業集団のデット・ファイナンス取引を促進するために用いられます。社債の発行という点では、企業集団は、社債を発行することを唯一の目的としてオフショアの子会社を設立することがあります。
社債権者は、当然に債権者保護の仕組みがあることを期待しますが、オフショアの子会社自身はそのような仕組みを提供することができません。このために、キープウェル・ディード(コンフォート・レターという名前でも知られています)が用いられるのです。キープウェル・ディードによって、中国企業は、オフショア社債発行者を資産超過に保ち、社債に関する支払義務を履行できるように財務を安定させることを引き受けるのです。
キープウェル・ディードの重要な要素として、中国の親会社が、子会社に対して義務を引き受ける点があります。これは、社債権者に対してするわけではありません。それでは、中国の親会社が中国で清算中であり、その清算手続において子会社がキープウェル・ディードに基づいて請求することができなかったために、子会社が社債についてデフォルトした場合、社債管理者はどうすればよいのでしょうか。幸いにも、社債管理者も、そして社債権者も同様に、オフショアにおける回復手続を開始することができます。
Peking University Founder Group Company Limited
(北大方正集團有限公司,
"PUFG")
の件では、PUFGはBVI子会社を2社用いて、全額で17億米ドルの固定金利および変動金利の社債を発行しました。PUFGの債権は、BVI子会社の親会社である香港で設立された持株会社によって保証され、PUFG自らのキープウェル・ディードによってサポートされました。