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ARTICLE · 16 APRIL 2024

売買契約における特許権等の非侵害保証及び補償条項に照らした売主の責任に ついて判断を示した知財高裁判決 (知財高裁令和 5 年 11 月 8 日(令和 5 年(ネ)第 10064 号))

Anderson Mori & Tomotsune
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本稿では、売買契約における特許権等の...

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1 はじめ

本稿では、売買契約における特許権等の非侵害保証及び補償条項の解釈について示した知財高裁の裁判例 (以下、「本判決」といいます。)をご紹介いたします。

取引実務上、売買契約においては、売買の目的物の譲渡等が第三者の知的財産権を侵害していないことを 保証し、また買主が損害を被った場合には補償する旨等を定める条項(以下、「非侵害特約」といいます。)を設 けることもしばしば見受けられます。本判決は、具体的な非侵害条項の下で、売主がいかなる契約上の義務を負 うことになるかを考える際の一助となるものといえ、契約実務の観点から示唆深いものといえます。

2 事案の概要

本件では、概ね、以下のような事実関係が認定されています。

(1) 原告と被告は、平成 27 年 11 月 30 日、被告の製造する商品名「ウォールキャッチャー」(以下、「被告商 品」という。)を原告が買い受け、卸売販売する旨の基本契約(以下、「本件売買契約」という。)を締結した。 本件売買契約には、以下のような非侵害特約(以下、「本件非侵害特約」という。)が含まれていた。

(a) 被告商品が第三者の特許権、商標権等の工業所有権に抵触しないことを保証する。

(b) 万一、抵触した場合には、被告の負担と責任において処理解決するものとし、原告には損害をかけ ない。

(2) 補助参加人は、平成 28 年 11 月又は 12 月頃、原告及び被告に対して、被告商品が補助参加人の特許 権(以下、「本件特許権」という。)に抵触すると主張した。これに対して、被告は、当該特許権が共同出願違 反であって無効である旨等を主張し、特許権侵害を否定する対応をとった。

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